1人サロンの物件探しって何から始めればいいんだろう?
開業準備中なんだけど個人店の物件探しのポイントが知りたい!
こんにちは、元1人美容室オーナーのやぶきまゆこです。
今回はこのようなお悩みをお持ちの方に、「1人サロン・個人店舗開業の物件探しの始め方と3つのポイント」について解説していきます。
この記事の内容
この記事を書いているのは
■ 都内で8年間1人美容室を経営
■ 顧客0の土地で開業、4年後には予約の取れない美容室に
■ 集客⇒主に自作ホームページ、ブログ、店前チラシ
私は、都内に顧客0の土地で開業し、「1ヶ月前にすべての予約が埋まる1人美容室」を8年間経営していました。
1人サロン開業準備中の方、これから個人店舗の開業を考えている方で「物件探しって何から始めればいいんだろう」とお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
それではさっそく解説していきます。
女性の1人サロン・個人店舗開業の物件探しの始め方は?
初めての開業だと「物件探しって何から手をつけたらいいの?」と不安なことも多いですよね?そんな方は次に挙げる3つのことから始めてみましょう。
開業予定エリアの人口リサーチ
まずは自分が開業したいサロンや店舗の開業予定エリアの「人口情報」をリサーチしてみましょう。
・開業したい都道府県、市区町村のホームページで「人口情報」を調べる
・RESAS(地域経済分析システム)サイトで開業予定エリアの「滞在人口率」や「通勤通学人口」を調べる
ほとんどの都道府県や市区町村のホームページには、その自治体の詳しい「人口情報」が掲載されています。
開業予定エリアに住んでいる人の年齢、男女比のデータは、そのエリアにあなたのお店の未来のお客様候補がどのぐらい見込めるかの目安にもなりますのでぜひ調べてみてください。
もうひとつ、内閣府のRESAS(地域経済分析システム)サイトでは、「まちづくりマップ」項目から各エリアの「滞在人口率」や「通勤通学人口」が調べられます。
時間帯、年齢、性別ごとの滞在率などを見ていくと、開業予定エリアや最寄り駅周辺には「居住している人が多いのか」「通勤や通学で外から通ってきている人が多いのか」などが分かりますので一度チェックしてみてください。
「人口情報」は「そのエリアにあなたの開業するお店の需要があるのか」を見極める上で大きな判断材料となりますので、最初にしっかり調べておきましょう。
物件情報のリサーチ
今はインターネット上で店舗の賃貸物件情報が簡単に手に入りますので、開業したいエリアの「物件情報」をリサーチしてみましょう。
「物件情報」を見ていくとエリアごとの賃料相場が分かるだけでなく、「自分の求めている物件の条件が実際にそのエリアで本当に手に入るのか」など自分のイメージとの相違点もはっきりしますので、ネットで「物件情報」を確認しておくことをおすすめします。
その際、開業予定エリアに店舗の賃貸物件を多く掲載している不動産屋も同時にチェックしておきましょう。
「人口情報」と「物件情報」のリサーチが終わったら、自分の開業するサロンや店舗のターゲット層と照らし合わせて、「1〜3エリア(駅の場合は1〜5駅)」に絞り込み、いよいよ次からは「自分の足でのリサーチ」になります。
自分の足で歩いてリサーチ
実は物件探しを始めるうえで一番重要なことは「開業予定エリアを自分の足で歩いてみる」ことです。
なぜか、その理由は次の4つです。
このように「開業予定エリアを実際に歩いてみること」にはメリットしかありません。
また開業後のイメージも断然わきやすくなりますので、ぜひ候補に上がったエリアはすべて「自分の足でリサーチすること」をおすすめします。
歩いているときに感じる「街の雰囲気」や「街に感じる自分の肌感覚」は、開業後にも影響を及ぼします。「その街との相性」もイメージしながら歩いてみましょう。
女性の1人サロン・個人店舗開業、物件の探し方3つのポイント
「開業予定エリアをリサーチしエリア候補を絞った」後は実際に不動産屋にアプローチしていきましょう。
① 不動産屋はネット検索or直接来店どちらがいい?
まず不動産屋の見つけ方ですが、ネット上にはアットホームやホームズなどの賃貸情報検索サイトも多くある一方で、街を歩くとたくさんの不動産屋を目にします。
『以前はネット上に載らない不動産屋だけが持っている物件情報も多くありましたが、今はほとんどの賃貸物件がリアルタイムでホームページや検索サイトに公開されています』(賃貸不動産屋談)
このように今はほとんどの物件情報がネット上で手に入ることから、まず気になる物件を見つけたら「その物件上に掲載されている不動産屋に相談予約をする」のがスムーズです。
その際に「同じようなタイプの物件情報が他にあれば、そちらも相談予約時に紹介してもらいたい」と一言添えておくといいでしょう。
まれに街に昔からあるような小さな不動産屋は大家さんと直接つながっているケースもあり、仲介業の代理店にまだおろしていない物件情報も手に入るかもしれないので、リサーチ時に気になる不動産屋があった場合は直接来店してみるのもありです。
② 不動産屋は1軒だけでなく複数回る
ネットで気になった物件を見つけた際に、同じ物件を複数の不動産屋が扱っているケースがありますが、その際は1軒にしぼらず複数の不動産屋に相談予約を入れてみましょう。
理由は2つあります。
- 物件が気に入った場合、物件相談や内見時にていねいな対応をしてくれる担当者のいる不動産屋で話を進めるため
- 仲介物件だけでなく自社の管理物件を複数持っている不動産屋もあるので、できるだけ多くの物件情報に触れられるようにしておくため
大手の不動産屋(仲介業者)は物件の大家さんと直接つながりのある不動産屋から物件情報がまわってきていることが多いため、そのエリアに出まわっている物件情報はかぶっている事も多いのです。
自分に合った不動産屋で物件契約をスムーズに進めるためにも、不動産屋は何軒かまわることをおすすめします。
③ できれば女性スタッフのいる不動産屋を選ぶ
女性が1人サロン・個人店舗を開業する際に選ぶ不動産屋は、できれば女性のスタッフが在籍しているところがベターです。
特に20代や30代の女性の1人開業では物件の大家さんに開業後の結婚や出産などの懸念を持たれやすかったり、街に昔からあるような老舗の不動産屋では女性の1人開業に冷たいケースもあったりします。(経験談)
これは私に実際にあったことですが、老舗の不動産屋に昼間来店した際「そういう物件はないね、もう店を閉めるから悪いけど帰って」と門前払いを受けたことがあります。
もちろんそのようなケースがすべてではありませんが、やはり女性の1人開業は男性に比べるとハードルが高いのが現状です。
そんなとき不動産屋に女性スタッフがいて、なおかつ物件を担当してもらえると同性として応援してもらえるなどとても心強い部分がありますので、不動産屋のホームページや来店時に女性スタッフがいるか確認してみるのもいいでしょう。
物件探しの実例が知りたい方は、下記「私の1人美容室開業時の物件探し体験談」をご覧ください。
女性の1人サロン・個人店舗開業の物件探しの注意点
理想的な物件でもターゲット層がいないエリアはやめておく
もし自分の理想に合う物件があらわれたとしても、自分の開業する1人サロン・個人店舗のターゲット層がいないであろうエリアの場合は考えなおしたほうがいいでしょう。
なぜかというと、シンプルに「需要のないところにお店をオープンしてもお客様は来ない」からです。
条件としては申し分ないという物件に出会ってしまうと、当然心はゆれ動くものです。
ですが、自分の開業するサロンや店舗のターゲット層、コンセプトをいま一度確認し、それと合わないエリアの物件はやめておくほうが無難です。
ときめかない物件はやめておく
これは開業するまで私が12年間在籍していた美容室の社長に退社時に言われた言葉です。
「ワクワクしない物件はやめておきなさい」
当時は正直「??」と思いましたが、本当にそのとおりでした。
何件も物件をまわって内見を重ねましたが、「物件の入り口でここでの開業後のイメージがわき、帰ってからも胸のドキドキがおさまらなかった」物件は実際にオープンした物件、一軒だけでした。
これは嘘のようで本当の話ですが、「入り口に立っても自分の中でときめかない物件はやめておく」はぜひとも頭に入れておきましょう。
物件探しにあせりは禁物
物件との出会いは、人と人との出会いと同じ「ご縁」です。
なかなかピンとくる物件がないということは、まだ「ご縁」のある物件と出会っていないということですから、あせらず待ちましょう。
そのために準備しておくことが2つあります。
① 前職場でギリギリまで働いておくなど、開業準備中の生活資金をしっかり確保しておくこと
② 早めにいい物件に出会ってしまったときに、物件をおさえておくための資金も準備しておくこと
「開業まで時間がないのに物件が見つからない」ことであせって物件を決めてしまうことは、開業自体の失敗にもつながってしまいます。
そんなときやはり資金があるというのは心強いですし、「いい物件に出会い、いい開業のスタートを切る」ためにも開業資金を事前に準備し、あせらずいい「ご縁」を待ちましょう。
まとめ:自分の足と直感を利用して物件を探す
初めての物件探しには大きな不安がつきものです。
そんなとき、やはり頼れるのは「自分の足」と「自分の感覚」です。
「自分の足を使って開業予定エリアをリサーチ」し、「自分の直感を信じてその物件に決めた」ということが、開業後の自分への大きな自信にもつながります。
自分の足で歩きまわり街を感じましょう。そしてときめかない物件はやめておきましょう!
物件探しにはぜひ「自分の足と直感」を使って挑んでみることにしましょう。