これから1人サロンを開業するけど、宣伝や広告ってどこまでやるべき?何をどのぐらいやればいいのか知りたい。
今度オープンする個人店、あまり宣伝や広告にお金をかけたくないのだけど、、大がかりでなくても効果の出るやり方ってある?
こんにちは、元1人美容室オーナーやぶきまゆこです。
今回はこのような疑問やお悩みをお持ちの方に、「1人サロン・個人店の開業、宣伝・広告はどこまでやるべきか?」について解説します。
この記事の内容
この記事を書いているのは
■ 都内で8年間1人美容室を経営
■ 顧客0の土地で開業、4年後には予約の取れない美容室に
■ 集客 ⇒ 主に自作ホームページ、ブログ、店頭チラシのみ
私は、都内に顧客0の土地で開業し、「1ヶ月前にすべての予約が埋まる1人美容室」を8年間経営していました。
1人サロンや個人店の開業を考えている方や現在開業準備中の方で「宣伝・広告をどこまでやったらいいのか分からない」という方はぜひ参考になさってください。
それではさっそく解説していきます。
1人サロン・個人店の開業における宣伝・広告の考え方とは
まずは1人サロンや個人店の開業に必要な宣伝や広告についての考え方を解説していきます。
やるべき宣伝・広告は開業形態によって異なる
1人サロンや個人店の開業時にやるべき宣伝・広告は、新規集客が必要かどうかによって異なります。
- 【新規集客が必要な開業の場合】…アナログ広告(チラシ等)+ネット広告(ホームページ・ブログ・SNS等)
- 【既存客がいる開業の場合】…直接告知に向いている広告(ダイレクトメール・チラシ・ショップカード等)
2つ目に挙げた顧客を引き連れた開業の場合は、ターゲットが既存客のため開業の詳細を伝えられる紙媒体中心の宣伝・広告で十分でしょう。
一方、新規集客が必要な開業の場合、あなたの開業するお店をできるだけ多くの人に知ってもらうことが必要なため、次のことを意識しなければなりません。
最初から「宣伝・広告活動のギア」を上げていく!
開業後に運転資金を枯渇させないためにも、新規集客における宣伝・広告は最初からギアを上げることが重要です。
やるべき宣伝・広告はターゲット層によって異なる
また開業する1人サロンや個人店のターゲット層によっても、やるべき宣伝・広告は異なります。
- 【50代以下】…お店の情報などをネットで検索するネット世代のため「アナログ:ネット=2:8」
- 【60代以上】…ネットに弱い世代なので新聞折り込み、ポスティングなどのアナログ中心
集客を考えるうえで大切なことは、上記のようにターゲット層に合わせた宣伝・広告を選ぶということです。
1人サロンや個人店の開業では、開業形態やターゲット層によって宣伝・広告を使い分けることが大事です。
1人サロン・個人店に必要のない宣伝・広告とは
一方で、1人サロンや個人店には必要のない宣伝・広告もあります。
- 契約継続型の広告…YahooやGoogleなどのインターネット広告、駅改札前の地図看板など
- ネット予約システムなしの検索サイト型の広告…飲食店や美容室などの専用検索サイトなど
これらに共通するのは高額なコストがかかることです。
大型店の集客目的であれば費用対効果は見こめるでしょうが、1人サロンや個人店にとっては負担が大きく割に合わない方法なのでやらない方がいいでしょう。
1人サロン・個人店の開業でやるべき宣伝・広告は4つ
① チラシ・ショップカード
1人サロンや個人店を開業するときに必ず作成したいのが「チラシ」や「ショップカード」です。
なぜこれらが必要なのか?理由はこちらです。
- 老若男女問わず、通りがかりや人づてにお店の情報を渡せる
- お店の「イメージ」「コンセプト」「基本情報」を知ってもらえる
つまり「チラシ・ショップカード」は、誰にでもお店の情報を直接渡せる面で鉄板の宣伝・広告といえます。
そして「チラシ・ショップカード」の作成方法は主に3つです。
⑴ プロにお願いする→ココナラ、クラウドワークス、デザイン・印刷会社など
⑵ 1から自作する→マイクロソフト365、アドビイラストレーターなど
⑶ テンプレートを使って自作する→ラクスル、Canva Pro、デザインACなど
このように「チラシ・ショップカード」を作る方法は複数ありますが、私の経験上、開業時のチラシやショップカードのデザインはプロにお願いした方がいいと思います。
しかし、どうしてもコストをおさえたいという方は、③のラクスルなどのテンプレートを使用して「チラシ・ショップカード」を自作し、印刷を依頼するという方法をとってもいいでしょう。
② 店前看板
やるべき宣伝・広告2つ目は「店前看板」です。
「店前看板」は通りがかりの人へお店をアピールすることがねらいですが、これを設置することで次の2つのメリットが生まれます。
「店前看板」といっても、看板屋に依頼して固定で取り付けてもらうものから、店頭に置く黒板やイーゼルなどでもOKです。
自作した「看板用の広告」を拡大印刷し、ラミネート加工したものを黒板やイーゼルに設置するのもあり
このように固定看板でも自作でも、「店前看板」にはダイレクトな集客効果が期待できるため、ぜひトライしてみましょう。
③ ホームページ
やるべき宣伝・広告3つ目は「ホームページ」です。
1人サロンや個人店の開業時に「ホームページ」を作ることで、2つの集客効果が期待できます。
- あなたのお店に興味を持った人が「ホームページ」を見てくれることで来店の後押しになる
- あなたのお店のことをまだ知らない人にも、ネット上で知ってもらえる機会が生まれる
このようなことからも「ホームページ」を作ることをおすすめします。
下記記事では「ホームページ」の必要性や作り方について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
④ ブログ・SNS
1人サロンや個人店がやるべき宣伝・広告の最後は「ブログ・SNS」です。
「ブログ・SNS」はリアルタイムの情報発信ができる点が大きな特徴ですが、1人サロンや個人店でこれらを始めることの一番大きなメリットはこちらです。
先ほどの「ホームページ」がお店の看板だとすれば、「ブログ・SNS」はオーナー自身の看板となります。
以上のことから新規集客が必要な開業の場合は、ぜひとも以下の記事を参考にしていただき「開業ブログ・SNS」から始めてみることをおすすめいたします。
番外編:期間限定なら地元情報誌や新聞折り込みもあり
番外編としてご紹介する宣伝・広告は、「開業時の期間限定であれば可」なものです。
- 地元情報誌
- 新聞折り込み
- ポスティング
- チラシ配り など
なぜ期間限定なのか?
これらはコストや時間が大変かかる宣伝・広告のため、1人サロンや個人店には非常に負担の大きい方法です。
目的は近隣住民にお店の存在を知ってもらうことで、必ずしも即集客に結びつくとはかぎらない
これを頭に入れ開業時に限定的に行えば、お店を認知してもらうのに有効な手段のひとつとなるでしょう。
1人サロン・個人店の開業における宣伝・広告3つのポイント
最後に1人サロンや個人店の開業における宣伝・広告3つのポイントをまとめました。
開業時に必要なコストは削らない
開業時のコストはなるべく抑えたいものですが、上記のやるべき宣伝・広告4つに関しては極力コストを削らない方がいいでしょう。
なぜか、その理由はこちらです。
後にも先にも「開業時」ほどインパクトのあるタイミングはなく、ここにしっかり予算をかけた方が結果を得やすいから
1人サロンや個人店の開業を成功させるためには「開業時の仕掛け」が大変重要です。
特にチラシ、ショップカード、ホームページは自作とプロのクオリティに雲泥の差があり、見栄えによって集客への影響も考えられます。
また、宣伝・広告をプロにお願いすることで得られるメリットもあります。
- 質の高い宣伝・広告は、開業後もずっと使い続けられる
- プロに宣伝・広告をお願いすることで、自作に使うはずだった時間を本業に充てられる
このように、開業時は必要なものにしっかりコストをかけることがオーナー自身の助けにもなりますので、そのための予算は確保しておくことをおすすめいたします。
自分の手の届く範囲の宣伝・広告にしぼる
1人サロンや個人店の開業では、自分の手の届く範囲内で宣伝・広告をおこなうことをおすすめいたします。
その理由は次の2つです。
- むやみやたらに広告を打ち出し大量に来店されても、1人サロンや個人店ではさばききれない
- 宣伝・広告は開業後もその都度検証し、見直す必要がある
特に、開業時に始めた宣伝・広告に効果がない場合など、すぐに変更や削除を行える環境が必要なので、手を広げすぎず、手の届く範囲内にしぼっておこなっていきましょう。
効果が出るまでは長期戦を覚悟する
ここまで述べてきた1人サロンや個人店の開業で必要な宣伝・広告はじわじわ効果がでてくるものであるため、長期戦を覚悟する必要があります。
ではなぜ即効性のある宣伝・広告ではないのか?
1人サロンや個人店は「良質な顧客」を集客することが大切だから
手当たり次第宣伝・広告を行うということは、お店のコンセプトに合わない顧客を引き寄せてしまうことにもつながります。
このようなことからも、宣伝・広告の効果が出るまで持ちこたえられる運転資金をしっかり準備しておくことをおすすめいたします。
まとめ:手の届く範囲内の宣伝・広告にしっかりコストをかける
いかがでしたでしょうか?かく言う私も開業時の宣伝・広告で失敗をした1人です。今回は当時の私にも読んでもらいたい記事となりました。
1人サロンや個人店の開業では、「自分の手の届く範囲内で必要なコストをしっかりかけた」宣伝・広告を行うことが大切です。
今回の記事を参考にしていただき、あなたの開業するお店に効果的な宣伝・広告にぜひ取り組んでみてください。