Q. 女性の1人サロン・個人店舗、店名の決め方手順とは?(実例公開)
今度オープン予定の1人サロン、店名はやっぱり英語かな?他の人はどうやって決めてる?
店名ってどういう手順で決めたらいいんだろう。実際に開業した人の話を聞きたい!
こんにちは、元1人美容室オーナーのやぶきまゆこです。
今回はこのようなお悩みをお持ちの方に、私が実際に行った「1人美容室を開業したときの店名の決め方手順」をご紹介いたします。
この記事の内容
この記事を書いているのは
■ 都内で8年間1人美容室を経営
■ 顧客0の土地で開業、4年後には予約の取れない美容室に
■ 集客⇒主に自作ホームページ、ブログ、店前チラシ
私は、都内に顧客0の土地で開業し、「1ヶ月前にすべての予約が埋まる1人美容室」を8年間経営していました。
現在、1人サロンの開業準備中の方やこれから個人店舗の開業を考えている方に、今回の記事がお悩み解決のヒントになれれば幸いです。
それではさっそくご紹介していきます。
店名の決め方手順、女性1人サロン・個人店舗を開業した私の場合
1人美容室の店名とキャッチフレーズのご紹介
私が経営していた1人美容室は『 美容室Vand 』という店名でした。『 Vand (ヴァンド)』はデンマーク語で『 水 』という意味です。
サロンのキャッチフレーズは
『 人にとって最も不可欠な「 水 」のようにお客様の人生になくてはならない美容室として、生涯通い続けられるサロンを目指して… 』
「こんな店名にしたい」抱いていた3つのイメージ
まず店名を決める前に、私には「こんな店名にしたい」という具体的なイメージが3つありました。
- ありがちな名前ではなく「オリジナリティ」を出した店名にしたい
- 早くGoogleやYahooの検索エンジンに「ホームページ」や「ブログ」が上位表示されたい
- 「読みやすくて覚えやすい」店名にしたい
ありがちな名前でなくオリジナリティを出した店名にしたい
店名を考える際に一番大切にしたかったことは「店名にオリジナリティを出したい」ということでした。
店名自体も他で聞いたことのないようなものにしたかったのですが、それよりも「サロンコンセプトにもなるような自分の想いをしっかり盛りこんだオリジナリティのある店名」にしたいという想いが強くありました。
早く検索エンジンでホームページやブログが上位表示されたい
私が開業したのは10年ぐらい前で、スマートフォンもインターネットも今ほどの普及率ではありませんでした。
それでも開業サロンのターゲット層を30代〜40代に設定していたため、その層が利用するであろう「ホームページ」や「ブログ」での集客もねらっていました。
「ホームページやブログを作ってもGoogleやYahooにはすぐに表示されず、時間がたたないと表示順位が上がってこない」
当時の私もそのぐらいの知識はあったので、開業後早く検索エンジンで上位表示されるために「ライバルが少ない」店名にしようと考えていました。
「読みやすくて覚えやすい」店名にしたい
そして、とにかく「読みやすくて覚えやすい」店名。
どんなに「オリジナリティ」と「検索エンジン」を意識しても、お店の前を通りがかった人に「その場で店名を覚えてもらえなければ」検索にはつながりません。
そのため「自己満足にならない店名」を意識して考えることにしました。
店名の決め方のポイントや注意点についてはこちらの記事で解説していますので、よろしければ参考にしてみてください。
女性1人サロン・個人店舗の店名の決め方6つの手順(実例公開)
どういう流れで「Vand」になったのか、開業時に実際に私が行った「店名の決め方手順」を紹介していきます。
① 開業への想いと開業した店舗の将来のあり方を書き出す
まずは「美容室開業への想い」と「開業するお店が将来どうなっていたいか」をノートに書きだしました。
■ お客様にとってなくてはならない存在の美容師でありたい
■ お客様の人生になくてはならない美容室を作りたい
■ お客様が一生涯通い続けられる美容室でありたい
② それらを表現できるワードを洗い出す
次に先ほど書き出した「開業やサロンへのさまざまな想い」を想定させるワードを考えてみました。
- 「なくてはならない」「不可欠な存在」= 「人間にとってなくてはならないもの」
- 「人間にとってなくてはならないもの」とは『 水 』
- 『 水 』に決定
このような流れで「さまざまな想い」を表現できるワードとして『 水 』というワードを「店名ワード」に決めました。
③ 店名ワードを日本語や外国語に変換してみる
① 先ほど決定した『 水 』という「店名ワード」を「いろいろな外国語に変換」してみました。(スマホの翻訳機能利用)
■ ここから絞りこむためのテーマは2つ
- 外国語、できれば自分の好きな「北欧の言語」であること
- 「読みやすくて覚えやすい」短めの単語であること
② 「北欧の言語」に翻訳したものの中から「Vatten」(スウェーデン語)と「Vand」(デンマーク語)の2つに絞りこみました。
④ カタカナに変換してみて読み方や響きを確認
絞りこんだ2つの単語をカタカナに変換して実際に音読し、「読みやすさ」「覚えやすさ」「響き」などを確認しました。
▲「 Vatten (ヴァッテン)」⇒ 短くてローマ字読みもOK、ただ響きがあまりよろしくない…
〇「 Vand (ヴァンド)」 ⇒ 短くてローマ字読みもOK、響きもやわらかくてGood!!
このような流れを経て、最終的に店名候補を『 Vand 』に決定しました。
⑤ 候補に上がった店名のライバルチェック
店名候補が決まり、残すは日本に『 Vand 』という名称のライバルがどのぐらいいるのか、検索エンジンで確認するのみです。
GoogleとYahooで『 Vand 』というワードを検索したところ、その当時は外国語のサイトしか出てきませんでした。
そこで「日本にはライバルがいない」というのがはっきりしたので「これだ!」と確信が持てました。
ちなみに店名ワードの候補がもうひとつありました。『 Cocoon(まゆ)』です。
見てのとおり私の名前なのですが、検索エンジンで調べてみるとライバルがうじゃうじゃ(笑)今考えてもこれにしなくてよかったです。
⑥ 決定したらすぐにホームページやSNSで公開(大事)
自分の中で『 Vand 』でいこうと決めてから、まず最初にやったことは開業ブログのタイトルを『 Vand 』に変更したことでした。
それから自作ホームページも『 美容室Vand 』として作成し、開店前から公開していました。
これは検索エンジンに一刻も早く『 Vand 』という名称を認識してもらいたかったからでした。
この、上位表示されるのに時間のかかる「ホームページ」や「ブログ」に一番先に店名を載せたことは、集客成功の大きな鍵だったと思います。
余談ですが、1人サロンや個人店舗開業を考えている方は「開業ブログ」や「開業SNS」をやった方がいいと思います。ファンが増えるメリットしかないので。
これについてはまた記事にしていきます。
女性1人サロンの開業、店名の決め方手順がもたらした3つの効果
上記のような手順で決めた店名が、開業時におけるさまざまな場面で「うれしい3つの効果」をもたらしてくれました。
効果① ホームページやチラシに説得力が生まれた
店名に「開業へのさまざまな想い」を盛りこみ、店名の由来をそのまま「サロンコンセプト」にしました。
それをもとに「キャッチフレーズ」を考え、実際に掲載したチラシがこちらになります。
「自分の目指したい美容室像」をはっきり打ち出せたことで、それを掲載したホームページやチラシに「説得力」が生まれました。
効果② お客様のファン化につながった
開業後、お客様から「店名の由来」を聞かれて説明する際に「自分の想いがつまった店名である」ということに共感してくださる方がとても多く、閉店するまでの間たくさんのお客様と長いお付き合いができました。
また、来店のきっかけを伺うと「通りがかりでお店を見つけ、ホームページやブログを見て予約した」という方も多く、「ホームページ」や「ブログ」を見てわざわざ遠方から来てくださる方もいました。
特にブログでは「ファン化」をねらって個人的な発信を多くしていたので、来店前に私の「パーソナルな部分を知れたこと」がお客様たちの来店時の安心感につながったようです。
ローマ字読みで短い『 Vand 』が「読みやすくて覚えやすい」店名であったこと、店名を決める際に「ホームページ」や「ブログ」を「検索エンジンで見つけてもらえること」を意識したことなどが、お店のファン化につながったと考えています。
効果③ 創業融資の申し込み時に大いに役立った
私は開業時に日本政策金融公庫の融資を受けたのですが、創業融資の申し込み時にも「想いをこめた店名」とその由来をもとにした「サロンコンセプト」が大いに力を発揮してくれました。
- 日本政策金融公庫に提出する創業計画書がスムーズに書けた
- 創業融資の申し込み時の担当者との面談で相手に自信をもってお店のプレゼンができた
特に融資申し込みの担当者との面談では、店名に「開業への想いと将来めざすサロン像」を盛りこんだことで「店名や由来」「サロンコンセプト」を自信をもってプレゼンすることができ、希望融資額を受けることにつながったと思っています。
まとめ:開業への想いを盛りこんだ店名にはたくさんのメリットがあった!
「私が実際に行った店名の決め方手順」はいかがだったでしょうか?
「自分の開業への想い」や「開業するサロンの将来への展望」などを盛りこんでつけた『 Vand 』という店名には、想像以上の「うれしいメリット」がありました。
「自分の想いを盛りこんだ店名」はただのお店の名前ではなく、開業時から「あなたを長らく支える大切な相棒」になります。
「店名の決め方」や「決める手順」でお悩みの方は、「私が実際に行った1人サロンの店名の決め方手順」をぜひとも参考になさってみてください。