今度オープンする個人店、宣伝・広告費はできるだけおさえたいけどそれでも集客可能?実際に開業した人の話が聞いてみたい。
先月1人サロンを開業したけどなかなか忙しくならない…やっぱり大手の検索サイトや情報誌とかに広告を載せないと新規集客はむずかしい?
こんにちは、元1人美容室オーナーやぶきまゆこです。
今回はこのような疑問やお悩みをお持ちの方に、「実際に1人サロン・個人店の開業で行った宣伝・広告」について解説します。
この記事の内容
この記事を書いているのは
■ 都内で8年間1人美容室を経営
■ 顧客0の土地で開業、4年後には予約の取れない美容室に
■ 集客 ⇒ 主に自作ホームページ、ブログ、店頭チラシのみ
私は、都内に顧客0の土地で開業し、「1ヶ月前にすべての予約が埋まる1人美容室」を8年間経営していました。
1人サロンや個人店の開業を考えている方や開業1年目の方で「宣伝・広告の実例や体験談が知りたい」という方はぜひ参考になさってください。
それではさっそく解説していきます。
実際に1人サロン・個人店を開業した私が宣伝・広告の失敗を明かす理由
顧客0からの開業でも絞りこんだ宣伝・広告
私は顧客0の土地に1人美容室をオープンしたため、最初から新規集客が必須の状態でした。
にもかかわらず、最初から派手な宣伝広告や割引、美容室検索サイトの掲載は行わず、後ほど挙げる「5つの宣伝・広告」だけで集客していくことに決めました。
なぜそう決めたのか、理由はこちらです。
- 口コミで広がるお店にしたかった
- 「安いから」で来るお客様ではなく「良客・上客」に来てほしかった
- 1人では多数の来客に対応できないと思った
- 正直、宣伝・広告にお金をかけたくなかった
結論からいうとこの「集客作戦」は成功するのですが、それはもっと後の話。
開業半年あたりから徐々に雲行きが怪しくなってきます。
開業1年目の落とし穴
開業当初は意気揚々と「5つの宣伝・広告」のみで集客していた私でしたが、開業半年頃に厳しい現実に直面します。
お店の認知度がなかなか上がらず、思ったよりもお客様が来ない
当然といえば当然、そもそも「スロースターターでいい」と覚悟を決めていたはずでした。
そして、私は開業・経営本を見返すようになり、そこに書いてあることにさらに心が揺らぎます。
この数字と現状を比較すると「あまりにも安い広告宣伝費」、「埋まらない予約表」、「目減りしていく運転資金」という現実に私は焦りを感じ始めました。
「本当に今のやり方で大丈夫だろうか…」
こうして「成功未体験から生じる迷い」「自信のなさからの不安」でブレ始めてしまったことで、宣伝・広告の失敗を引き寄せてしまうのでした。
失敗談を明かす理由
私にとって「宣伝・広告の失敗」は、正直なかったことにしたいぐらい苦い思い出です。
では、なぜそれを公開するのか?
1人サロンや個人店の開業準備中、開業1年目の方に同じ失敗をしてほしくないから!
「開業1年目の不安や揺らぎは誰もが通る道だから、焦らず自分のやり方でいけばいいよ」と当時の私にも言ってあげたいぐらいです。
これからご紹介する「私の宣伝・広告失敗談」を通して、少しでも開業1年目の落とし穴にはまってしまう人たちが減ってくれますように。
実際に1人サロン・個人店を開業した私が宣伝・広告の失敗から学んだこと
学んだこと:宣伝・広告の営業はすべて断ってOK
まずは結論から先にお伝えします。
1人サロンや個人店では宣伝・広告の営業はすべて断ってOK
1人サロンや個人店を開業すると、どこで知ったのか宣伝・広告の営業者からひっきりなしに訪問、電話、メールなどがきます。
しかし、実際に私自身が身をもって経験し行きついた答えは「すべて断る」です。
1人サロンや個人店は、この後紹介する「5つの宣伝・広告」のみやれば大丈夫
こう言い切るまでに至った「苦い体験談」を、ここから紹介していきます。
止まない宣伝・広告の営業
開業してまもなく、毎日のように宣伝・広告の電話や訪問が来るようになりました。
そのたびに私は施術中の手を止めて対応しながらも、当初は全てお断りしていたのです。
しかし「スロースターターでいくんだ」と決めていたはずなのに、開業半年頃からなかなか結果の出ない毎日に私は焦りを感じ始めていました。
この集客方法で本当に合ってるのか…?
新規開業って本当はもっと広告とか出さないとダメなんじゃないか…?
そして、そんな不安で揺れ動いていた私は、安易な気持ちでついに2つの外部広告を始めてしまいました。
インターネット広告・駅看板を契約
ひとつはYahoo上に表示される「インターネット広告」、もうひとつは駅の改札前の「駅看板」でした。
それぞれ、契約した理由はこんな感じでした。
まずは「インターネット広告」。
- 超大手企業だったので安心した
- これからはネット集客だと思っていた
- 1年契約で総額40万〜50万円、高額だったのに「2年間の分割払い」を提示され払えそうと思ってしまった
続いて「駅看板」。
- 1年契約で月額費用1万〜2万円なら払えそうと思ってしまった
- 訪問してきた営業マンがとてもいい人だった
すごいふわっとしてて危ういです…
しかし、「宣伝・広告を絞りこんだことですぐに結果が出ない」ことに焦っていた私は、この2つを始めたことですでに満足していました。
これが落とし穴でした…
結果:効果なし、莫大なコストが飛んだ
では1年間、外部広告を行った結果はどうだったのか?
つまり、「集客効果はなし」「高い勉強代を払った」だけということになりました。
これは営業側に非があるわけではなく、「こちら側に判断する力がなかった」ことが原因です。とはいえ「無駄な広告費」を2年間も払い続けるのは正直しんどかったです…
以上のことからも、当時の私に知っておいてほしかったことは次の3つです。
- 開業当初は開業資金があるため財布のヒモがゆるくなるので注意
- 宣伝・広告の営業にとって開業初心者は格好のターゲット
- 開業1年目は「集客できる」という言葉に踊らされないように
上記はこれから1人サロンや個人店を開業する方、開業1年目の方もぜひ頭の片隅に入れておいていただきたいです。
そして次にご紹介する「宣伝・広告5つ」を参考にしていただき、貴重な開業資金を大切に使っていきましょう。
1人サロン・個人店で効果があった宣伝・広告5つ(実例公開)
①チラシ・ショップカード
チラシ・ショップカードは長く使えるものにしたかったのでプロの方に依頼しました。「はずせないポイント」だけはお伝えし、ほとんどおまかせで作成してもらいました。
チラシ
安心感を持ってもらうためオーナーの顔写真を載せた
正直これはとても勇気がいりましたが、チラシで来店した方々が「事前にどんな人がやってるお店なのか知れて安心だった」と言ってくれたので、やはりやってよかったです。
ショップカード
ショップカードと名刺をひとつにしたことで「店とオーナー」を同時に紹介できた
この方法は、仕事の名刺交換時にも大変役に立ったので一石二鳥でした。
②看板
業者に依頼した表看板には「今後変更しない情報」を、自作のイーゼル看板には売りニュー「炭酸スパシャンプーのPR」をそれぞれ載せました。
表看板
イーゼル看板
イーゼル看板は次の手順で自作し、出しっぱなしでもいいように雨対策も行いました。
この方法は低コストなうえに、通りがかりの集客にとても効果的だったのでぜひおすすめします。
③ホームページ
ホームページを作ってよかった点はこちらです。
- ホームページにすべての店情報を載せたことで「集客を自動化」できた
- ブログとホームページを連携できたので「生きたホームページ」になった
ただ自分で作るのは本当に大変だったので外注してもよかったかなと思います。ホームページの必要性をもっと知りたい方は、下の記事も参考になさってください。
④ブログ
ブログではお店の宣伝はほとんどしませんでした。そのかわり読者に楽しく読んでもらえる記事を心がけて投稿していました。
「開業ブログ」を詳しく知りたい方はこちらの記事もよろしければご覧ください。
⑤新聞折り込み・ポスティング(開業時のみ)
新聞折り込みとポスティングもオープンする1週間前に一度だけ行いました。
「開業前にお店を知ってもらう」という意味ではよかったものの費用対効果が低いため、やはりスポット的に留めておいて正解だったなと思っています。
まとめ:1人サロン・個人店は「5つの宣伝・広告」のみで集客できる
「効果があった5つの宣伝・広告」はいかがでしたでしょうか?今回は私の失敗談も思いきってご紹介しました。
これから1人サロン・個人店を開業する人や開業1年目の方には、この記事を参考にくれぐれも「宣伝・広告の落とし穴」にはまらないよう注意していただきたいと思います。